土間からLDK、テラスへ。吹き抜けに“木箱”が浮かぶ家
DATE
- エリア
- 大阪府松原市
- 敷地面積
- 115.73㎡(35.00坪)
- 延床面積
- 104.62㎡(31.64坪)
- 間取り
- 3LDK+土間
- 家族構成
- ご夫婦+お子様1人
アウトドアがお好きなM様ご夫婦が希望されたのは、道具をゆったりと置ける広い玄関土間と、そこからLDK、さらに屋外へと空間をつながる住まいでした。
さらに、1階には廊下をほとんど設けない間取りをご提案し、無駄を省いた計画にしています。
吹き抜けには、M様が思い描いていた「木箱が浮いているような」2階部分をデザイン。
造作や左官、特注寸法の建具なども取り入れながら、イメージを一つずつ形にしていきました。
アウトドア用品を受け止める、広い玄関土間
家づくりを始める前は、賃貸住宅で暮らしていたM様ご夫婦。アウトドアがお好きで道具も多く、以前の住まいでは少しずつ手狭さを感じていたそうです。
新しい住まいで希望されたのが、アウトドア用品を置ける土間スペースです。完成した玄関土間には、自転車やさまざまな道具を収納できるスペースを確保しました。
M様邸では、この土間を単なる収納スペースとして考えるのではなく、LDK、そして屋外へとつながる間取りの起点として計画。アウトドアが好きなM様ご夫婦の暮らしに合わせて、内と外を自然につなぐ住まいを考えていきました。
土間からLDK、テラスへ。廊下をほとんど設けない1階
玄関土間からは、そのままLDKへ入ることができます。もう一方には洗面・脱衣室などの水まわりへ続く動線を設け、1階は廊下をほとんどつくらず、それぞれの空間が自然とつながる間取りとしました。
もともとはM様の「土間スペースが欲しい」というご希望から始まった計画でしたが、打ち合わせを重ねるなかで、土間だけを独立させるのではなく、周囲の空間までつないでいく間取りへと展開していきました。
LDKと土間の間には大きく開けられる建具を設け、その先には屋外スペースも配置。建具や窓を開けると、玄関土間・LDK・屋外までがひと続きに感じられる、開放的な空間が生まれます。
キッチンからもLDKやその先まで視線が通り、家族がそれぞれの場所で過ごしていても、お互いの気配を感じられます。廊下を最小限にすることで、限られた面積を居住空間に活かしながら、家族のつながりも感じられる1階となりました。
「木箱が浮いているように」を形にした吹き抜け
M様から共有いただいたイメージのひとつが、「吹き抜けに木箱が浮いているように見せたい」というものでした。
参考となるイメージをもとに、吹き抜けの大きさや2階部分の見え方、間取りとのバランスを調整。2階の廊下部分に段差をつくるなど、周囲から少し独立した”木箱”のように見える構成を考えました。
吹き抜けの梁や柱もあえて見せ、空間のアクセントに。
構造上必要な部分もM様と確認しながら、化粧材として美しく見えるよう仕上げています。
「木箱」の一部となる2階廊下には、枠を極力見せない特注のガラスを採用。壁ですべてを閉じるのではなく、吹き抜け側へ視線が抜けることで、開放感も感じられるようにしました。
M様が思い描かれていたイメージをそのまま再現するのではなく、実際の間取りや構造、必要な寸法とすり合わせながら、この住まいだからこそできる形へ。
細部まで一つずつ検討しながら仕上げていきました。
希望する質感を、職人の手仕事でキッチンに
M様ご夫婦は、家づくりを始める段階から「こんな仕上がりにしたい」という具体的なイメージを多くお持ちでした。
キッチンもそのひとつ。キッチン正面の壁は造作し、その上から左官で仕上げることで、既製の面材だけでは表現できない、M様が思い描かれる質感を形にしました。
打ち合わせでは、M様から参考となるイメージを共有いただきながら、「どの材料なら形にできるか」「どの方法なら施工できるか」を上野工務店側からご提案する形で進めました。
またM様邸では、キッチンだけでなく、オーダー家具や建具、窓などにも造作・特注対応を取り入れています。既製品だけにとらわれず、必要な場所に、必要な寸法とデザインを考えることで、住まい全体の統一感を整えました。
寝室からWIC、その奥の書斎へ
2階の主寝室からは、ウォークインクローゼットを通り、その奥に設けた書斎へと続きます。
書斎を独立した部屋として配置することもできましたが、M様のご希望に合わせて、寝室側からアクセスする間取りに。生活空間から少し奥まった場所に設けることで、落ち着いて過ごせる書斎としました。
書斎にはコンクリート調の仕上げを取り入れ、木や白、グレーを基調としたLDKとは少し異なる表情に。1階だけでなく、個室側にもM様が思い描いていたイメージを取り入れています。
外構までつなげた、M様こだわりの世界観
外構の塀にも、M様ご夫婦から共有いただいたイメージを取り入れています。
一見するとコンクリートの擁壁のように見えますが、実際にはブロック塀を下地とし、その上から左官で仕上げています。さらに型枠の跡を思わせる意匠を加えることで、無機質で存在感のある表情に仕上げました。
「こんな雰囲気にしたい」というM様のイメージに合わせて、素材や施工方法を検討。室内だけでなく、外観や外構まで住まい全体の世界観を大切にしながら形にしています。
担当者コメント
M様邸で特に印象に残っているのは、リビング全体のバランスです。
吹き抜けやあえて見せた柱・梁、「木箱」のように見える2階部分など、これまでにない工夫をたくさん取り入れた住まいでした。
M様から「こんな雰囲気にしたい」というイメージを共有いただき、それをどうすれば実際の住まいとして形にできるのか。素材や寸法、構造、納まりまで一つひとつ検討しながら進めていきました。
注文住宅だからこそ、決まった答えがあるわけではありません。
難しい部分もありましたが、「どうすればできるか」をM様と一緒に考え、「良くなると思うので、一度やってみましょうか」と新しい方法にも挑戦しながら形にしていったことが印象に残っています。
完成した住まいを見たとき、M様の「好き」や「こんな暮らしがしたい」が、住まい全体につながった一邸になったと感じました。
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