残すところ、変えるところ。受け継いだ家を、今の暮らしへ。
DATE
- エリア
- 大阪市内
- 完成年月
- 2022年
- 敷地面積
- 153.91㎡(46.56坪)
- 延床面積
- 57.35㎡㎡(17.35坪)
- 間取り
- 4LDK+パントリー+ヌック
他府県で暮らしていたI様ご家族が、新たな住まいとして選んだのは、空き家になった奥様のご実家でした。
ご家族4人の新たな暮らしに合わせて、築年数を重ねた3階建ての住まいをリノベーション。既存の間取りや建物の状態を見ながら、活かせる部分は残し、今の暮らしに必要なところへ手を加える考え方で計画を進めました。
1階では、家族みんなで料理ができるキッチンを中心に、収納や家事動線を見直し、アイランドキッチンやアーチ壁のパントリーといったI様の具体的なご要望も取り入れています。
階段まわりには「抜け感がほしい」というご要望からFIX窓を。2階の洋室には、本を読んだり昼寝をしたりできるヌックを設けました。
もとの家を活かしながら、家族4人の“今”に合わせて整えていく。
受け継いだ住まいが、これからの暮らしの舞台へと生まれ変わりました。
家族みんなが立てる、ゆとりあるキッチンに
I様邸の1階で中心になるのが、家族みんなで使えるようゆとりを持たせたアイランドキッチンです。
ご家族が一緒にキッチンに立って料理ができるよう、まわりには十分なスペースを確保。ダイニング側となるキッチン裏面には収納を設け、日常的に使うものを片付けられるような仕様にしました。
すぐそばのアーチ壁の先には、広めのパントリーを配置。キッチン用品だけでなく、日用品などもまとめて収納できるスペースです。アーチの形状や入口の納まりも、I様のイメージに合わせて一つずつ整えました。
さらにキッチンの背面側からは、洗面・脱衣・ランドリールーム、浴室へとつながります。水まわりをまとめることで、料理や洗濯など、1階で行う家事がスムーズにつながる動線設計にしました。
壁は残して、視線は抜く。FIX窓でつくった開放感
「ここは、少し抜け感がほしい」
キッチン横の階段まわりについて、I様からいただいたご要望です。
壁を大きく開ければ、キッチン側から階段へ視線が抜け、開放感を出すことができます。 一方で、全面を開口すると冷暖房の効きへの影響も考えなければなりません。
そこで担当が提案したのが、壁を残しながら視線を通せるガラス入りのFIX窓です。
必要な壁は残しつつ、FIX窓越しに階段側が見えることで、空間がその先まで続いているような感覚に。I様が求めていた「抜け感」と、暮らしやすさの両方を考えて形にしました。
洋室の一角に。漫画も昼寝も楽しめるヌック
2階の洋室は、ご主人の書斎として使うほか、お子様たちがくつろぐ「第二のリビング」のような場所に。
その一角には、I様からご要望のあったヌックを設けました。入口には、1階のパントリーと同じアーチのデザインを取り入れ、住まい全体にさりげないつながりを持たせています。
中には本棚を設け、漫画や本を読んだり、少し横になって昼寝をしたり。
床は、腰掛けやすく、ゆったりと過ごせる高さを考えて約43cmに設定しました。書斎として集中する時間も、家族がふらっと立ち寄ってくつろぐ時間も。ひとつの洋室の中に、それぞれの過ごし方ができる居場所をつくりました。
色も照明も、部屋ごとではなく住まい全体で
I様から伺った色味のイメージをもとに、意識したのは、1階と2階を別々の空間として仕上げるのではなく、住まい全体で見たときに心地よくつながることでした。
1階にはI様がお好きなブルー系を取り入れ、2階は大きく印象が変わらないよう近い色味に。そこへグレーやネイビーを組み合わせ、サッシや取っ手、照明には黒をポイントとして使用しています。
照明も、器具を選ぶだけではなく、専門プランナーと照度を確認しながら、必要な明るさと空間の見え方の両方を考えて配置しました。
クロスや建具、照明まで一つずつ見比べながら、I様の好きな色や雰囲気が、家のどこにいても自然につながって見えるよう整えていきました。
担当者コメント
I様からは、アイランドキッチンやアーチ壁、ヌックなど、「こうしたい」という具体的なご要望をいくつも聞かせていただきました。
今回のリノベーションで大切にしたのは、 そのイメージをどうすればこの住まいの中で実現できるかということ。できるものはそのまま形にし、納まりや予算との兼ね合いで別の方法が良い場合には、理由をお伝えしたうえで別案をご提案しました。
また、照明や断熱など専門的な検討が必要な部分では、それぞれの専門家とも連携し、実際の見え方や住み心地まで、一つ一つ確認しながらチームで進めていったのも印象に残っています。
リノベーションでは、すべてを一度に新しくすることが正解とは考えていません。今あるものを活かせるところは残し、本当に必要なところへ手を加える。将来的に必要になる工事については、今無理に行わず、後から対応できる方法も含めてご提案しました。
I様の「こうしたい」から始まり、「どうしたらできるか」を一緒に考えていく。一つひとつ一緒に考えながら、I様のご希望の住まいが少しずつ形になっていく過程に携われたことを、とても嬉しく思っています。
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